<   2005年 06月 ( 5 )   > この月の画像一覧


2005年 06月 30日

逃げ足の加速度・続き

【ルチル vol.9】 好みが変わってきたのか各雑誌の編集方針が変わったのか・・・。
■吹山りこ『すくすくオトコノコ』:〇 ベタなりに捻ってあって面白そうかな。
■木々『ラヴミーテンダー』:スルー
■こなみ詔子『青天ゴールドフィッシュ』:◎ このテンションだから急展開も許せるのか。
■有間しのぶ『青い芝生と甘い水』:◎ 笑えるし各キャラの心情もきちんと拾ってるし。
■あきよし菜魚『水面に三日月』:〇 ちょっと展開が緩いし過去ネタが絡むのも惜しい。
■片岡ケイコ『スイートライフ』:〇 ただ肝心の恋愛感情が碌に描かれてないからなあ。
■奥田七緒『与える男。』:△ ボケ2人ですか? 食事(?)シーンに萌えるだけだとねえ。
■桃月はるか『恋は彼方から』:スルー 眼鏡美人ネタはどうも・・・。
■テクノサマタ『草の冠星の冠』:〇 話が錯綜してそうだから単行本買わないと・・・。
■シマダマサコ『69』:△ 正直この眼鏡男のほうに近い心証なのでねえ。
■星野リリイ『スーパーダブル』:スルー
■秋葉東子『エトワールの方程式』:△ 技術だけで心が無い音楽家ってネタ多いなあ。
■田中鈴木『転校生・神野紫』:スルー
■嘉原沙也『君の隣に』:△ これも天才ピアニストネタじゃなきゃ良かったのに。
■富士山ひょうた『瞳を追うのは』:△ このモノローグの多さは小説化向きかも。
■一ノ瀬綾子『ゴーゴー僕たち』:〇 展開が読めないテンションが好きなのかも・・・。
■小川安積『セツナキ』:〇 せつな系ではベタっぽいけど絵とも合っているし。


【MAGAZINE BE-BOY 7月号】 801趣味の原点だが、眼が泳ぎだしたからには・・・。
■寿たらこ『SEX PISTOLS』:スルー いきなり出産ネタ!!?
■志野夏穂『倉科先生の受難』:△ 眼が大きい・・・。小ネタ展開だけだと微妙だなあ。
■ユキムラ『落ちぶれ紳士に愛の唄』:△ ネタ的には色々ありえない気もするけど。
■大和名瀬『ペット・お仕事中』:スルー
■御影椿『ヘラクレス?ヘラクレス!』:スルー ・・・カブトムシ・・・?
■水上シン『恋の経穴』:スルー
■滝川和ト『追憶のビーナス!』:スルー
■ホームラン・拳『黒猫とワルツ』:〇 ただ独特のノリには少しズレも覚えるなあ。
■小笠原宇紀『Nightmare Fortress』:スルー
■東野裕『マニアックに愛して』:スルー
■藤井咲耶『Special Pride』:スルー
■本庄りえ『ラブ・スキット』:△ ヤンキーありえなさ過ぎ・・・。でも期待は持てそう。
■香々『ラブロコモーション』:スルー 発展途上ですねえ。
■中井ニコ『募る想いに白旗を。』:▽ ・・・いきなり座薬入れさせるのか?
■阿部あかね『ひかりのあしどり』:▽ 高校生の描写は上手いけど小ネタだねえ。
■天城れの『ムスコがお世話になってます!』:▽ 笑えないような暴走はちょっと・・・。
■環レン『炎の砂<後編>』:スルー だからアラブは・・・。


【GUSH 7月号】 ポケセン連載終了か・・・。次号は次々号への繋ぎで買うと思うけど。
■葛井美鳥『溺愛エゴイズム』:▽ おんなじネタがシチュ変えて続いてるだけでは?
■山本小鉄子『甘い部屋』:〇 コマがもう少し小さいと見やすいんだけど。
■越智千文『heaven's bird』:△ 脇キャラも救済ですか。他にパターンないよなあ。
■日の出ハイム『翔くん、お家にかえろ?』:◎ ただエロが唐突だし展開も妙だし・・・。
■祐也『ろくでなしの恋特別編 一人想ひ』:× 絵と話の暴走を定点観測してる感じか。
■小鳥衿くろ『ベリキュ!!』:スルー ジェネレーションギャップなのか?
■桜川園子『荊の檻』:スルー
■カムロコレアキ『レンアイ領域』:▽ 虐待ネタで助けられただけで惚れると。
■新也美樹『嫁に来ないか』:スルー
■水原とほる『青水無月』:スルー 説明調全開じゃあねえ・・・。
■深瀬紅音『ポケット・センチメンタル』:◎ ただ話にもキャラにも連続性がねえ。
■羽崎やすみ『学園ルンバ』:スルー

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
[PR]

by bonniefish | 2005-06-30 23:47 | 漫画感想 | Comments(0)
2005年 06月 29日

逃げ足の加速度

ローの最寄の地下鉄の駅で、階段の正面にある鏡に遠目に映った自分の姿を見て
「あ、細木数子」と素で思ってしまった、腐男子2〇才の梅雨の一日でございました。
もうね、なんとも・・・。おっさん化だけでなくおすぎ化も進んでるのか・・・?

溜まっていた未読本を消化しようとするも、漫画ですら読み続けられない状態に嘆息。
もう少しテンパって来ると色々やりたくなるのでしょうが、現状は怠惰に過ごすのみで。


【Dear+ 6月号】 この雑誌が続く限り801から足は洗わない(洗えない)と思う・・・。
■松本花『がっこうのせんせい』:△ 大ゴマが増えましたかねえ。あとなぜここに?
■志水ゆき『是-ZE-』:〇 笑いを絡めつつ1話エロだけで持たせたのには感嘆。
■夏目イサク『パノラマ』:◎ ちょっと攻の粗雑さは好みではないですが。
■池田乾『戦う!セバスチャン』:◎ ヘイジとデイビッドの暴走の影でツネッテが活躍!
■梅太郎『頼光くんごめん』:スルー キャラの区別が付かなくなってきたので。
■高橋ゆう『愛は勝つ』:△ やはり高校生=エロ魔人ですか。意外にマッチョだしなあ。
■藤たまき『水を汲みに丘を登った』:△ 女性キャラやセリフ頼みでゴリゴリ進む話は。
■二宮悦巳『猫になりたい』:〇 結局半端でベタ甘な終わり方なのに、愛咬とは・・・。
■門地かおり『生徒会長に忠告』:スルー 一瞬凄い大ゴマが見えましたがスルーで。
■南野ましろ『明聖テクニカル猫パンチ』:△ 本番はエロさ減殺ですな。つうか801穴?
■一ノ宮綾子『スタンバイ。』:〇 テンションの落差はあざといと認識すべきと思いつつ。
■西田東『もろとも』:× どこかネジが飛んでいる気がしてならず。
■高群保/前田栄『JAZZ』:スルー
■えみこ山『懐疑は踊る』:スルー
■窪スミコ『恋愛鈍行列車』:◎ 攻の方が可愛い気が。性欲ネタなのに萎えないなあ。


【CRAFT 24】 このアンソロも長く買い続けるだろうなあ。
■山本小鉄子『晴れてボクたちは』:△ なんかコマが大きいよなあ。割とベタモード?
■木下けい子『キスブルー』:〇 周囲の展開が実はベタな辺りが惜しいかと。
■夢花李『雨夜の星ビト。』:◎ 信者ではないつもりだが、間や雰囲気が良いなあと。
■藤たまき『アタ』:△ ちょっと今回の設定は舞台にもキャラにも無理が無いか?
■門地かおり『わんこにこ。』:スルー
■宮城とおこ『G線上の猫』:〇 未だに白の方が気付かないという設定は無茶では?
■高屋未央『快楽物質エンドルフィン』:スルー
■雁須磨子『ちいちいはしゃぐとおくとぶ』:△ ただ話引っ張りすぎじゃないかねえ・・・。


【GUSHmania 14】 命がけ・・・か・・・?
■橋本あおい『あなたのためなら』:〇 ちょっとくっつくのが唐突な気が否めず。
■楢崎ねねこ『しのびあい』:△ 陰間ネタはあまりに陳腐化していないか?
■真行寺罪子『MAJESTIC』:〇 かなり好みですが、ページ数もありやや性急か。
■柚摩サトル『片翅』:▽ キャラが分裂的な気が。話の背景も微妙だしねえ・・・。
■栗栖ひとみ『キケンは承知!』:△ ここでHに持っていかれるとなあ・・・。
■紗央ゆさ『獣の数字』:スルー 取りあえずな異界ネタは萎えてしまって。
■羽柴紀子『スキャンダラスな恋だから』:スルー 1p目の始めのモノローグで終了。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
[PR]

by bonniefish | 2005-06-29 23:47 | 漫画感想 | Comments(0)
2005年 06月 20日

惰性と未練

だけを理由に個人的な感想の羅列を五月雨のように上梓しているだけの現状ですが、
流石に下のショタ羅列がトップに来るのは避けておきたいという気もありまして(苦笑)。
801小説の購入量が往時の3分の1程に減っているので(書籍全体でも以前の6割)、
ここの感想はショタの比率が高まっていますが、それも休刊等で減りますしねえ・・・。


【LYNX  Vol.1】 ご祝儀買いのみで2巻は買わず。ルチルとの両立は無茶では?
■香坂透『お金がないっ』:スルー なんだか非常に豊満な女性の絵があった気が・・・。
■樋口ゆうり『となりに天使くん。』:× 一話だけで評価すべきでは無いだろうけど。
■宮斗カナギ『バトル ラヴ バイト!』:△ ステロが多い気がするも本書の中ではねえ。
■夏目かつら『遅咲きのはな』:▽ 受の気弱さというか女々しさがねえ。
■山岸ほくと『Wild Fangs』:スルー 異形ものは・・・。
■霜月かいり『Heaven’s Love』:△ キャラのステロさや破天荒さが抑え目なら。
■北沢きょう『そしてここには福がくる。』:〇 自分は青い話が好きなんだと再実感。
■稀井けんご『君ラ、春待チ』:▽ オチの微妙さと絵の好みの問題ですな。
■藤崎寛之丞『王子とカエルと僕』:× 古代中国ネタも変化も恋情が所与なところも。
■佐々木久美子『鈴の音がきこえる』:△ もう引っ張っても当て馬ネタなだけだしねえ。
■凪まゆこ『ディアコンプレックス』:△ 個人的に毀誉褒貶半ばする感じで評価困難とも。
■伊藤倭人『ロボ色に染まれ!』:スルー 絵とタイトルで失礼をば。
■仁木呉彦『リスク』:△ 絵や料理の仕方によってはかなり好みなんだが・・・。
■宮本果葡『R-Rain』:スルー カタカナ交じりのセリフで小人では。


【MAGAZINE BE-BOY 6月号】 表紙で買うか否か30秒迷った・・・。スルー多いなあ。
■神葉理世『愛人★淫魔』:〇 お馬鹿ノリに徹しつつエロも確保というのは凄いのでは?
■天王寺ミオ『眼鏡越しの空は…』:スルー 属性が違うのでお許しを。
■山葵マグロ『ネクラートホリック』:スルー 理解できそうにないので。
■東野裕『マニアックに愛して』:スルー 表紙だけでもダメージがでかかったのに・・・。
■石原理『犬の王』:スルー 信者の方のみお楽しみください。
■猫田リコ『少年ビューティー』:△ 絵に違和感と親和性の双方を感じてしまう・・・。
■北上れん『ひとり占めセオリー』:△ 布団くらい買うだろ。天然がデフォではねえ。
■水上シン『恋の経穴』:スルー
■小笠原宇紀『Nightmare Fortress』:スルー 濃い絵は苦手だなあ。
■阿部あかね『またの名を恋愛ノイローゼ』:▽ 若い層には受けそうだなあと年寄発想。
■藤崎こう『from701号室』:スルー
■環レン『炎の砂』:スルー ついに漫画にもアラブが伝染してきたか・・・。
■生嶋美弥『花のかんばせ』:△ ファンだが、眼の変化や不要な描き込みが気になる。
■立野真琴『Hero・Heel』:スルー
■びっけ『ロザリアン』:◎ 入信してますね。ただそろそろまともなBLを読みたい気が。
■九州男児『課長の恋』:スルー
■鈴原ひろの『そこはお伽の国』:スルー 連載化ですが・・・。


【GUSH 6月号】 文庫まで出してるけど大丈夫なのか・・・?
■桜川園子『荊の檻』:スルー このステロ話が巻頭カラー・・・。
■祐也『ろくでなしの恋』:× 眼は通すけど・・・。
■蓮見桃衣『月下情人』:× この止め絵感と脈絡ない展開は何事?
■高永ひなこ『恋する暴君』:▽ ギャグの入れ方とモノローグの多用は頂けない。
■はしだ由花里『カブキ』:スルー もーう付いていけませんわ。
■越智千文『touch』:△ シリーズ交錯&後日譚という二大地雷でも読めるんですな。
■タカハシマコ『おやつじかん』:〇 オチには笑わされると同時に若干トーンダウンも。
■小鳥衿くろ『ベリキュ!!』:スルー 乱魔猫吉の次の独自ワールド担当かと思ったり。
■金沢有倖『神の子~セブンス~』:スルー
■深瀬紅音『ポケットセンチメンタル』:〇 エピソードの切り出し方がやや変で唐突か?
■羽崎やすみ『学園ルンバ』:スルー
■月宮零時『わがままハニー』:× 天然やんちゃ受が幼馴染みにちょっと冷たくされて
                      恋情に気づいて濃厚エロ。売れ線王道ですがねえ。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
[PR]

by bonniefish | 2005-06-20 03:18 | 漫画感想 | Comments(0)
2005年 06月 15日

色褪せた景色・続き

以下は続刊が出ているものだけ取り急ぎ。不良債権処理への道は遠いですな・・・。

アンソロ『少年嗜好』が休刊後出版社を代えて出されているのを知り一応購入したが、
相変わらず作家の嗜好に忠実で統一感もクオリティも無かったので購入中止決定。
アンソロ乱立でネタ切れした作家にとっては有難いのかもしれないが読む気には・・・。
というかいくらなんでもゴキブリネタはないだろう。淫靡さも殆んど見られないしねえ。


【少年愛の美学 12】 固定執筆陣にスルーが多いというのもねえ・・・。
△:稲葉COZY『調教少年。』: 一連の妄想的な流れは男性作家の白眉だなあと。
   犬丸『捕食』: 最近ファンタジーや言葉攻めが多いですなあ。
   星逢ひろ『ステラレ』: エロは最近珍しく頑張り気味ですが余計なオチがねえ。
   ツヅキ真宵『こう君スープレックス』: この人はH描かない方が質はいいよなあ。
▽:あらなが輝『月の太陽』、nicoco『金髪お兄ちゃん』、矢間野狐『弟が来た日』
×:河本ひろし『オナニーボーイズ ジュン&ハジメ』、秋緒たかみ『兄貴坂』
   三井純『兄弟漫談』、かるま龍狼『お腹の中』
スルー:ぽ~じゅ『巨根の事情』、柊柾葵『お兄さまといっしょの巻』
      よこやまちちゃ『ぼくせん4』、土肥けんすけ『ハリ師雀庵・風の少年』


【ショタ魂 1】 このクオリティの高さにはショタでの松文館の一人勝ちも頷けます。
■水野透子『闇の市』:スルー 頬袋は・・・。
■乙里玲太朗『両手にナイト』:〇 でもこの人はソフトショタで行くべきだと思うけど。
■水内繭子『ファミリーバンク』:〇 そろそろ次かな? 言葉責めはなかなかですが。
■カメイ与五郎太『ネコヤナギ』:〇 番外編ですが、可愛いだけで押し通すのも・・・。
■牛乳リンダ『年上の人』:〇 勝気ながら攻に流されるキャラは真骨頂ですねえ。
■柊柾葵『子犬のクーロちゃんの憂鬱』:スルー いきなり犬って・・・。
■松村直紀『あおぞら』:▽ 小ネタすぎだし絵が退化してる気もする・・・。
■かたぎりあつこ『かんたんMYペット』:▽ 再録ですか・・・。捻りが無いわな。
■nicoco『ミルクチョコレートの味』:▽ 最近心に余裕が無いのでねえ。
■犬丸『ロングバケーション』:× 白いしネタも微妙だし・・・。
■星逢ひろ『海の底で、君と僕』:× 新味の無いネタにファンタジーが絡まっても。
■山田酉子『ふたごの星』:△ 青姦ですか・・・。可愛さとエロの共存は上手いけど。
■秋緒たかみ『フィルとエリク』:▽ 今回は汁が控えめなので読めましたがネタは。
■赤名芽衣子『一緒にいてね』:◎ 少年の表情が堪りません。セリフのあざとさももう。
■19号『泣きたいのは君の所為』:◎ この人はエロい。少年の機微の捉え方に脱帽。


【D-Pri 19】 頑張ってはいるけどミキヨウとか抱えてちゃねえ・・・。
■鹿島田しき『みんなでもだいじょうぶ』:〇 でも色々薄味にして欲しい気も・・・。
■樹要『4月4日。』:▽ ぐるぐるしてるしエロもエロくないしキャラも微妙だし。
■摩耶薫子『インキュバス』:△ 往時のエロさは無いよなあ。ギャグ含みだし。
■セナユキヲ『ボクのタカラモノ』:◎ これぞショタです。無邪気さが淫猥を含む瞬間。
■美輝妖『キミの瞳』:スルー せめてセナユキヲの後ろは避けて欲しかった。
■桜でんぶ『殿!3』:スルー 正直キモイ気が。
■羽柴紀子『眠れない夜』:× 話に救いが無いし、最近のこの人が描く眼はどうも・・・。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
[PR]

by bonniefish | 2005-06-15 02:52 | 漫画感想 | Comments(0)
2005年 06月 14日

色褪せた景色

もう6月も半ば近く、模試まで2ヶ月を切るなど、目をそらしたい現実が多すぎましてね。
今学期から週休3日にしバイトも減らしたのですが、増えた休みも結局寝てばかりで、
バイトや通学日数が減ったことも移動時間、つまり読書時間の減少に繋がっています。

最近、801を読んで10年を超える身でありながらコバルトのBL本に食指が動き出し
個人的に驚いているのですが、エロと初期設定だけを重視する風潮が強まる中、
幼児的でベタ甘でも心情描写がある少女小説にシフトしたのは必然かも知れません。


朝丘戻。『蒼の行方』は801ではないが十分に推薦できると思うので簡単に紹介をば。
彼女は本作でついに正面から男女の恋愛を取り上げてハッピーエンドでまとめている。
作品自体はファンタジーだし、展開にし安直さが見えるのは作者の反骨かも知れない。
しかしそれでも主人公の生活や心情の濃やかな描写には読んでいて引き込まれたし、
長所も短所も等身大に描かれる登場人物の言動には共感を覚え易く情動に訴えられ、
全て丸く収まるラストシーンでもご都合感など抱かず満足して本を閉じることができた。

確かにラストシーンは「奇跡」かもしれないが、そこに至るまでの物語の作りこみや
登場人物たちの言動が十二分に活写されていれば、その「奇跡」にも説得力が生じる。
物語は嘘を描くものである以上全てにリアリティを求めているわけでは毛頭ないのだ。
物語の中心に据えたフィクションの外堀を十分に描写してくれれば十分なのである。
やはり彼女にはハッピーエンドを安直に堕さずに描ききる力量があったと確認できたし
このような小説が世に出てくるのは喜ばしい。今後も引き続き期待できる作家だと思う。

今までこれだけ勝手な雑言を並べ立てておきながら自分ですら俄かに信じられないが
やはり自分は登場人物が正当に報われる小説が好きなのだなあと改めて実感したり。
そういった面でも個人的には十分に満足できたし、他の読者も同様ではないかと思う。
物語は「物語」である以上、ここ位ハッピーエンドがあっても良いのではないだろうか。
一般にハッピーエンドの小説には凡百でご都合なものが多いのは残念な事実だが、
だからこそ筆力のある作家が正面から取り組んだ本作は価値も出来も際立つかと。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
[PR]

by bonniefish | 2005-06-14 02:52 | 小説感想 | Comments(0)