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2004年 09月 30日

O Fim da Estrada

というわけで明日より再び学業に舞い戻らなければなりませんでして。いやはや。
あと昨日雑文をものしておりますので、ご興味があればご笑覧の程を。
もっと色々やるはずだったのですがね(苦笑)。まあ生温かく見て頂けると。


木原音瀬『COLD FEVER』は読めるがやはり方向のずれを感じてしまう作品。
元々内向的な心理描写や偏執的なキャラクターを描く痛い作風で売ってきたわけで
そして個人的には割と好みだったり評価も高かったりする作品も少なく無いのだが、
最近作中人物の暴力や狂気の度合、あるいは主人公に襲い掛かる不幸の度合などが
801作品としての許容値を超えてきているような気がしてならないわけで。
本作はまだそれでも狂気が含まれていないため、暴力的なシーンや強姦であっても
ストーリーの一部として消化することができるが、やはり滅入ることは事実である。
記憶喪失という安直系なネタをそれなりに料理していたり、2人のすれ違う様を
きちんと書ききっている辺りには、筆力を感じないわけではない。
ただそれでも、心情の書き込みが足りないし場面展開も細かくてかつ多すぎるので、
説明的かつ唐突な印象を拭えず作中世界に没入するわけには行かなかった。

最近の木原作品のストーリーやキャラには、以前のような「救い」的なものが少ない。
本来、痛い状況やキャラクターを通じて恋愛の裏側的な側面を描き出すということが
作品の意図であり読者の支持を得た側面であったと思うのに、最近ではむしろ
そうした状況を作り動かすということの方がメインになってしまっている気がする。
いつのまにか手段と目的が入れ替わってしまっているというか本末転倒というか。
読者はあくまでも恋愛譚が読みたいのであり、彼女の作品では特異な状況とキャラが
恋愛譚に独特のリアリティや厚みを与えていたから高い評価を与えたのであるのに、
こうした恋愛描写ではなく特異な状況設定のみをエスカレートさせているのは、
自らの長所や読者の意向を読み違えた誤った進路であると断言してもよいだろう。
さらに痛い状況の描写に手間を取られ、本来の持ち味のはずの心情描写のほうが
おざなりになっている現状では、信者以外の評価を得ることは難しいのではないか。

まあ読者の方にも、キャラや設定が特異な作品を評価することによって、自らを
凡百な読者とは違い真の恋愛を理解しているのだと思いたい層がいる気がするが。
そもそもこんなことを言い出してしまえば、この801というジャンル自体も、
「男女の恋愛とは違い、同性という障害を乗り越えて成立する真の恋愛を描くもの」
として愛好される例が少なくないらしいので、結局は目糞鼻糞というか何と言うか。


藤井栞『ナチュラルな関係』は久々に楽しめた王道的な学園もので、評価も高い。
トラウマを抱え八方美人を演じる優等生という受のキャラクターは使い古されているが
本作では嫌味や自己中心的な心理描写が少なく、共感を持って読み進められる。
また攻も単なるお馬鹿系や色男系にとどまらず独自の魅力を持つものとして描かれ、
受が好意を募らせていく様にもリアリティを感じることが出来た。事件も適度だし。
トラウマの処理もご都合や安直な展開に紛らわせずに描いている点はポイントが高い。
まあそれでも親がらみのトラウマに食傷的な感覚を抱いてしまう向きはいると思うが
受の性格設定にきちんと影響している点や処理の仕方を見れば許容しても良いだろう。
生徒会が大活躍していない辺りも個人的には高評価なのだが(笑)。いまどきねえ。
とかく先例が多くパターンも出尽くしている学園もので、オリジナリティを出し
なにより最後はさわやかにハッピーエンドで締め括った点は評価できるだろう。

上記はこの作者が新人であるという点から若干のひいきがあるかもしれないが、
最近きちんとした学園ものを読む機会に恵まれていなかったのでご寛恕願いたい。
朝丘戻。といい、こうした新人が出てくるならまだ未来はあるかという気もする。
しかしその新人賞を出した小説アイスは休刊だしなあ。どこが拾ってくれるのか。
アイスは本誌はともかく小説単行本のラインナップは悪くないので(シリアスのみ)
今後の動向が気になる。休刊後も編集部が残ってくれると良いのだが・・・。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-30 23:38 | 小説感想 | Comments(0)
2004年 09月 29日

O Pastor

秋休みも残り僅か・・・。


【Dear+ 10月号】 一番水は合います。×の話でも読めなくはないし。評価は厳しめ。
■志水ゆき『是-ZE-』:▽ 出来上がったホモカップルが多すぎるし話は安直だし。
■高群保『JAZZ』:× ひたすらすれ違いだけか。サックスくらいまともに描けよ・・・。
■松本花『がっこうのせんせい』:〇 でも何でこの雑誌に載っているんだろう?
■池田乾『戦う!セバスチャン』:◎ 多少品がないですが安定して黒く笑えますな。
■えみこ山『懐疑は踊る』:× 主人公はこのヒゲの親父だよね? 違うの?
■吹山りこ『Organic Romeo』:× こんなホストに金落とす女はいないって。
■蔵王大志『僕たちは明日に向かって生きるのだ』:×× 無神経だし頭悪過ぎで。
■南野ましろ『タカトリキングダムキングス』:▽ 意味不明だが小ネタで笑えたので。
■南野ましろ『うさしくん』:△ これも何で載ってるのかねえ。 今回はあまり良くない。
■ネオ・スナオ『君のトナリ』:〇 ガキっぽさがうまく出ているなあと。ちょっと電波?
■高橋ゆう『挑発∞』:△ まあこういう受の懊悩はツボだけど他がひどいからなあ。
■日の本也『無情ロマンチスト』:▽ ページ倍にしてうまく弄れば結構面白そうなのに。
■瀬名ミチカ『一生オレについてこい!』:△ ノリは好きだが足より小さい頭ってどうよ?
■こいでえみこ『唇に甘い毒』:▽ 目がでかくて頬が広いから不気味で不気味で・・・。
■西田東 『影あるところに』:△ くっつけるにはややエピソードが弱いか。あと絵がね。
■久我有加『カッコ良くてカワイイ君』:× 何がコラボだか。関西弁しかないのはデフォ。
■朝丘みなぎ『過感傷』:◎ ただ教師や彼女は後味良く処理できたはず。何の意図が?


以下801漫画をいくつか。いつの間にか五段階評価がついてるなあ・・・。
芳本茂珈『恋の味、蜜の味』:〇 ご都合なショタエロではあるが、まあそれはそれで。
あらなが輝『ちびっこ倶楽部』:▽ 以前ドツボな作品を読んで以来押さえてはいるが。
深瀬紅音『ポケット・センチメンタル』:◎ 各キャラの青い懊悩に悶絶。誘い受だし。
村上左知『俺の気も知らないで』:△ 前読んだ新作と比べ目がちょっと。あと話が浅め。
九条AOI『ラブ・シェア』:△ 絵が古臭いなりにも進化はしていることが分かって驚愕。
藤成ゆうき『隣のおにいちゃん』:〇 微妙だがエロが好みっぽいので。業よのう・・・。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-29 23:38 | 漫画感想 | Comments(0)
2004年 09月 25日

得られない年甲斐・続き

音理雄『いちばん優しい』は佳作な上に久しぶりにツボに入り楽しめた作品。
まず冒頭の20ページ強で描かれる子供時代の話が要領よくリアルに書かれており
ありがちな話であっても吸引力を有している。主人公らの性格が良く出ているし。
そしてそれを受けての再会、交流等を通じて二人は互いの好意を再確認する訳だが
小憎らしく見える攻が実は受けにめろめろになっているあたりをうまく処理しているし
能天気な受が彼女と攻への感情の間で懊悩する様が自己中でなく書き込めている。
受が自らの弱さや攻への好意に徐々に気づいていくあたりは納得して読めたし。
お互いが過去の自分を振り返りつつぎくしゃくと感情を募らせていくエピソードには
萌える面が多いし、二人が出来上がる過程に強引さや作為が感じられないのも良い。
また適度にギャグもあり、Hもイラストとあいまって適度にエロいのもポイントかと。
読後感も悪くなく、楽しんで読んだなあという感覚を久しぶりに味わうことが出来た。

本作では受に彼女がいる状況で攻と再会するのだが、彼女がご都合に堕すことなく
その感情まできちんと書かれており、付き合いと別れを通して、受の心理的成長や
受と攻の感情の高まりにもきっちりと役割を果たす辺りが愁眉であると思うのだ。
801作品に「彼女」が出てくることに拒否反応を示す向きも少なくは無いらしいし
大抵の作品ではそれもむべなるかなと思わざるを得ない描き方であることが多い。
もちろん主眼が801である以上、本作でも都合の良い描き方があるのは否めないが
それでも受の性格設定や心理の動きに影響を与える登場のさせ方をしているのは
特筆して然るべきではないかと思う。過度にデフォルメされたり嫌味だったり
作者のコンプレックスが滲み出たとしか思えぬキャラに反吐が出る作品もあるので。


音理雄『辛口恋愛レシピ』は上の読後にとりあえず作家買いしてみたもの。
本作では受の元親友(内心忸怩たるものも抱えていた)が重要な役割を担っており
受攻以外の第三者を絡めてストーリーを展開させる作家なのかなあという印象が。
その転がし方も悪くは無いが、本作では諸々がサービス過剰というかなんというか。
受の出張ホスト絡みのエピソードはありきたりな上に唐突なので醒めてしまうし、
翻弄する攻がステロタイプなので、最後に突然弱さをさらけ出されても戸惑ってしまう。
受は料理の天才っぽいし攻はエグゼクティブ系な設定の上に二人とも美形となると
正直お腹いっぱいという感覚も拭えない。火事が二度起きるのもびっくりしたし。
それでも受の心情などはリアルに書いてあるほうだと思うし、火事の件を除けば
そうご都合が目に付くわけでもないので、まあ無難な作品といってよいのではないかと。
たぶん上の作品にはまったが故の過度な期待のようなものもあったのだろうし。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-25 12:52 | 小説感想 | Comments(0)
2004年 09月 24日

得られない年甲斐

この歳になって自らのテンションの暴走を抑えきれない事態が出来するとは思わず。

とりあえず今夜から旅行に出てしまいますので、その前に一応ものしておきましょう。
ノート自体は持っていくので出先からも書き込みたいと思っていますが。


月村奎『きみの処方箋』は往年の佳作の再販ですがレーターが好きなので再購入。
改めて読むにいろいろな意味で青い作品だなあとしみじみしてしまった。
自意識過剰で、自らが一番可愛く(無意識だが)、世をすねてしか見られないという
キャラクターには、かつて共感し、そして嫌悪し、今では一縷のほろ苦さをもって
見守るようなスタンスで読み進むことになる。決して自らが成長したわけではないが
年月だけは経ているので多少は見える物や見え方が変わっているためなのだろうが。
それでもこの主人公ほどひねてしまっていれば周囲からこれほど好意を受けるのは
難しいと思ってしまうが。正直義兄がずっと好きだと言い続けてくれる辺りについて
何とかもう少し書き込みをしておかないと、ご都合な印象は拭えないだろう。
特に主人公が割りとあっさりと改心したあとは己が過去の振る舞いを懺悔するので
(その唐突さはどうかと思うが)主人公の魅力が捉えにくくなるから尚更であろう。
反省したからやはり素直ないい子だったんだ、というのでは説得性に欠けるし。

まあ主人公に共感できる読者にはこのようなご都合も含めて癒しとなるのだろうが。
彼の鬱屈を所与のものとすれば非常にリアリティをもって書き込まれているし、
その言動や行動の理不尽さと自己正当化がこれほどよく表されているものはない。
やはり本作は名作と呼ぶべきなのであろう。諸々の拙さや脆さを含めても。
まだ十代だった自分が本作から受けた衝撃に殉ずる青さは拭えていないので。

しかしこのイラスト、すこし雑に見えてしまうのは期待が強かったからなのだろうか。
予告にも使われていた見開きの絵には悶絶したが、ラフ絵っぽい表紙はなあ。
時間が無かったのか知らん。まあそれでも鈴木有布子にはついていくつもりだが。
個人的に碧也ぴんくと紺野キタの印象を受けることが多いのがどうなのだろうか?


六青みつみ『至福の庭』は雑誌掲載時にもにょったのを忘れて購入してしまった。
とにかく受の描写がひどい。とりあえず弱らせて不幸にしておけば良いのかという感じ。
なんだか繊細だと全てが許されるような風潮は世間一般にもあるものだと思うが、
正直この受はウザい。なよなよしすぎ。この世知辛い世の中で生きていけないって。
読者が勝手に移入して感動してくれるとでも思っているのだろうか。嘗められたもんだ。
何より攻が酷過ぎる。前から何度も言ってすっかり口が酸いが、あえて繰り返すと
「愛している」とさえ言えば全て許されるのかと。まあ美形限定なんだろうがね。
身勝手に抱き、しかも自分への逆恨み故の陵辱が起きて記憶喪失にまで追い込んだのに
おちおち会いに行って口説くなんて攻にどうやって好評価を下せばいいのやら。
こんな目に会っても好きでいられるなどという受は情緒障害だとしか思えない。

相思相愛になってからも妙なトラウマ出したりびくびくしたりするシーンが続いて
そこまでして安直に同情を買いたいのかと呆れてしまい、ストレスが全く減らないし。
ろくすっぽ仕事の描写もせずに有能なビジネスマンだというお約束もたまりません。
受の兄もカウンセラーとはチャンチャラおかしいとしか言えない無知と私情丸出し。
それにやたらに怪我したり病気になったりするのもどうかと。不幸のフルコース?
この作者は何らかの犠牲を伴わない好意は信じられないとでも思っているのだろうか。
イラストもキモイし完全な始球式作品。放出決定ですな。


というわけであまりの不快感に絶えられず久能千明『野良猫』のタイトル作を再読。
この作家もかなり微妙だとは思うのだが、この作品は作者の奇矯さがうまく作用して
説明過多ではあるものの設定が非常におもしろくかつツボに入った作品なので。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-24 12:52 | 小説感想 | Comments(0)
2004年 09月 20日

hopscotching

試験が明けたのをいいことに遊びに飲みにと飛び回っております。成長の無い。
試験中のほうが更新ペースが良いというのもひどいなあとは思うのですが。

ちょっとまだテンションが落ち着いていないので雑誌感想のみでご勘弁を。


【GUSH 10月号】 今月は物理的にも中身自体も薄いなあ・・・。
●かんべあきら『焔の鎖』…× 話が独りよがりだしエロがエロくないし。意味不明。
●ホームラン・拳『ぼくとアクマと魔法のことば』…▽ 設定等分かりにくい。脳内作家?
●水野透子『スイート・ハニー・パパ』…スルー 頬袋がこんな所までのさばりくさって。
●山本小鉄子『恋はGO GO!』…○ 無難に楽しめた。他がひどいからな気もするが。
●越智千文『breath』…△ キャラがご都合な上展開に意外性が無い。悪くはないが。
●小鳥衿くろ『ササヤク緑』…▽ 設定が嫌だし絵に動きがなさ過ぎ。雰囲気はいいが。
●新也美樹『急患です!』…スルー ギャグなんだよね。絵も話もね。まさかね・・・。
●桜川園子『花もいばらも!』…スルー キャラの目が縦か横に伸びさらにキモさ倍増。
●タクミユウ『セルロイドのなみだ』…× 何が書きたいのか。全てが浅すぎて意味不明。
●金沢有倖『逆らえねェよ!』…スルー もうお名前だけで読む気が消えてしまいます。
●深瀬紅音『ポケット・センチメンタル』…◎ 信者なので。しかし目尻から伸びる線は謎。
●羽崎やすみ『学園ルンバ』…△ 最近似たネタか下ネタが多くて。大変なんだろうけど。


【MAGAGINE BE BOY 10月号】 読むところが減ってきている気がしてならない。
◆龍川和ト『星陵最恐物語』…スルー 全てにイライラさせられる。何故か知らん。
◆梅太郎『十六枚の告白』…△ 出だしは良いが尻切れだし、受の不憫さが全く無駄で。
◆山田ユギ『夜に滲む』…▽ こんな主従いないって。所詮大人書けないんだからさあ。
◆高永ひなこ『不器用なサイレント』…○ 無表情が無気力にしか見えないのはどうかと。
◆寿たらこ『SEXPISTOLS』…スルー 飛ばしたが最後のページが見え思わず嘔吐感。
◆街子マドカ『保育園へいらっしゃい』…△ 受のひね具合はいいがトラウマが安直過ぎ。
◆田中鈴木『幸福の目覚め』…▽ 何この妖精とやら。失恋譚だけなら悪くないだろうに。
◆志野夏穂『倉科先生の受難』…▽ お約束でお腹一杯の上話が進まないのはどうかと。
◆日の出ハイム『てんぐのもり』…◎ 稚児設定やエロは余計では? キスまでなら◎◎。
◆東野裕/水上ルイ『皇帝と呼ばれた男』…スルー 相変わらず鳥肌が立ちまくり。
◆水上シン『前世と現世と君と俺』…スルー 目がくどいよねえ。
◆藤崎こう『秘密のヴォイス(後編)』…× この絵でありきたりな話描かれてもねえ。
◆みささぎ楓李『引っ越してきました、お隣に』…× 不思議ちゃん大集合で理解不能。
◆ユキムラ『天然+極楽魔法使い』…△ 情報の提示方法が特殊過ぎて入りきれず。
◆天城れの『必死屋DAY!』…× 誰も聞いてないんだが。内輪ネタは末期症状では?
◆九州男児『課長の恋』…× そろそろスルーしてもいいかな。


何だか妙に評価がぼろくそになった気がしますが眠いのでそのままで。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-20 02:32 | 漫画感想 | Comments(0)
2004年 09月 14日

人は易きに

今月に入ってからの更新ペースはまさに笑止としか言いようも無く。

発作的にくおん摩緒を2冊とねこ田米蔵の同人アンソロをネットで購入し読む。
考えずに読めるエロが欲しくなったのだが、やはりストレスからか知らん。
あと心を癒すため個人的バイブル、鷺沼やすな『その日、僕たちの爪と歯は。』再読。
この話は何度読んでも文体と話に引き込まれ、共感し、余韻にたゆたうことが出来て。

最近小説を読む余裕がないのはご周知の通りですが、そもそも読む本が無いですね。
購入意欲をそそる本が本当に少なくなってきている気が。年のせい? 趣味の問題?


くおん摩緒『たのしくなかよくやさしくしてね』:◎ ・・・我ながら業が深いなあ・・・。
くおん摩緒『Blurry Moon』:△ 心理描写なんてできるわけないよなあ。漫画でも。
『AP THE BEST山田・D・米蔵』:〇 エロ目当て。ただ何一つ元ネタを知らない・・・。


【BE×BOY GOLD 10月号】(テンプレはおなじみ某所より) やはり微妙だ・・・。
■新田祐克『ハーミット・クラブ』…▽ 巨頭だしエロが動物的だしキャラも自意識過剰。
■中村春菊『Hybrid Child』…△ 死なせる理由も状況も安直だしオチと繋がりないし。
■ふくやま省子『誘惑メニュー』…〇 微妙な古さからかつての801の懐かしい香りが。
■やまねあやの『ネイキッド・トゥルース』…× 話が浅くただドエロなだけ。絵は綺麗か。
■みなみ遙『花色バージンソイル』…△ ここまで突き抜けるとまあそれもありかと。 
■夜桜左京『ラブ、ライン、ゴーゴー。』…〇 すれ違いものだが楽しめた。絵に歪みが。
■鳥人ヒロミ『饒舌な試着室』…△ キャラの癖が皆嫌な感じで。雰囲気はあるが。
■富士山ひょうた『悪態は吐息とまざりあう』…△ まともなキャラも見たいなあと。 
■宮本佳野『手をつないで、空を』…▽ いやだよこんな高校生。絵もなあ・・・。  
■西村しゅうこ『舞い降りた恋人』…▽ 絵がB4向きじゃない気が。中身もないしなあ。
■本仁戻『DOG STYLE』…〇 絵は△だがエロに悶絶。自分に本仁ツボがあったとは。
■阿川好子『俺様な旦那様』…× 幼時からの主従ありがち過ぎ。エプロン好き向け?  
■杜山まこ『甘いゆらめき』…△ 悪くないが無難というか印象に残らない。画面白いし。
■かゆまみむ『アンド+センチメートル』…スルー 信者でもいるのか? キモいだけ。
■みささぎ楓李『オヤジ回廊へようこそ』…△ 折角なんだしちゃんと萌えを語れよ・・・。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-14 00:10 | 漫画感想 | Comments(0)
2004年 09月 10日

懶惰の窮み

昨日で前半戦が終了したのですが全くコンセントレーションを欠いております。
無為に過ぎる24時間の早いこと・・・。


先の漫画評ですが、実は単行本をきちんと読まずに昔の記憶だけで書いたもので、
私の理想が入りすぎていたようです。単なる内容の薄いロリショタとも看做し得ます。
読み返してみたら少し醒めてしまったのですが、コメントを撤回するほどではないので。
・・・というかわざわざ読み返している点はスルーして欲しいのですがね・・・。

それにしても少年期の若さや幼さに対しては憧憬や理想の色が強く出てしまうようで。
自らが体験しえなかった過去への擬似的懐かしさや焦がれるような思いに苛まれます。
自らを嘯くことで自我を保たざるを得なかった少年期の硬さと弱さの相克において
当時持ちうべきであった(抑圧していた?)感覚を玩弄しているようなものですが。
自分ではそれらの苦さや空疎さを体験していないからこそ愛でうるのかも知れません。


【ルチル Vol.6】 ・・・初めて買ってみました。しばらく押さえる価値はあるかな?
■南野ましろ『真綿の王国』:△ わけが分からないなりに和むが、顔が歪んでないか?
■こなみ詔子『青天ゴールドフィッシュ』:〇 お約束ギャグ系だが妙にエネルギッシュ。
■つづき春『今日こそプレイボール』:〇 好きな作家だがネタがなあ。展開もベタか。
■田中鈴木『転校生・神野紫』:スルー 読んだのですが途中からでは意味不明。BL?
■秋葉東子『めろめろ。』:△ 攻の意地悪さにあまり魅力が無い。顔も変わってるし。
■木々『ラヴ ミー テンダー』:スルー これもよくわからず。レディースっぽい絵だなあ。
■南京ぐれ子『DROPS』:△ まだやってたの。絵は好きだが話が脳内っぽいからなあ。
■テクノサマタ『草の冠 星の冠』:△ 絵がいい感じに。話も分からないなりに気にはなる。
■小池かりあ『人はそれを恋と呼ぶ』:△ 悪くは無いけど要領が悪い。あと鼻血の痕は?
■シマダマサコ『69』:× よく分からないがこれだけ奇人揃えたらもっと料理できる気が。
■有間しのぶ『青い芝生と甘い水』:▽ この微妙な駄目さは何・・・?
■山本小鉄子『ブラザーズ』:〇 いけ好かない攻だと思ったが殴られる辺りで上方修正。
■さかもと麻乃『テンダーボーイ』:△ 高校生の自意識過剰さを活かせてない気が。
■吹山りこ『コイ、フワリ』:▽ バカップルは百歩譲って許すが進展0じゃん・・・。
■一之瀬綾子『ゴーゴー僕たち』:▽ どうしてこう歪んだエリート絡みの話が多いのか。
■星野リリィ『スーパーダブル』:× だから男性向けエロに行けと小一時間。
■藤崎一也『I NEED THE SUN.』:△ 大ゴマ使う割にキャラの魅力が見えないのが。
■走麻下『エトワールの方程式』:× 興味だけ惹かせたいのが見え見えで。絵もくどい。


あとは単行本ですが一行ずつ。
夏咲タカオ『トラブルハニーDAYS』:△ お馬鹿はエロを考えずに楽しむための本かと。
日下孝秋『キミに幸あれ!』:△ 中身は無いが絵とシチュとギャグは〇。ファン向けか。
樹要『ロストボーイズ』:▽ 改めて読むとご都合で適当に話が進んでるなあと・・・。
村上左知『ルールそのいち』:〇 寂しいから体売るってどうよ。作者のエロの捉え方は〇。
あきよし菜魚『純粋暴走ハニー』:△ 悪くないがギャグとシリアスのさじ加減がなあ・・・。

小説には注文するものが多い割りに、漫画は割と安直に読んでいるなあと実感したり。
絵が好みだったら後は考えずに読んでしまえば良いという発想があるからだが、
逆に言うと活字に対しては些かならぬ思い入れや期待感のようなものがある気が。
友人などには「あれだけけなしておいてなぜ801を読むのか」と言われますが・・・。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-10 22:03 | 漫画感想 | Comments(0)
2004年 09月 07日

とりあえず御礼

進まない勉強から逃れて来てみたところ、アクセス数が1000に到っておりました。
このような粗末なサイトに足をお運びいただいた方々に厚く御礼を申し上げます。

最近個人的な無聊をかこつばかりで恐縮ですが、しばらくご寛恕を賜りたく。
来週末に喪が明けましたら、また色々とコンテンツを追加するつもりでおります。
・・・というか逃避の産物としていくつか雑文のネタが浮かんできておりますので。
怪我の功名といいますか、為すべきことすらこなせない破れかぶれといいますか。


芳本茂珈『愛と勇気とチェリーパイ』は、かの『ロミオ』に連載されていた漫画。
絵が変わってた上タイトルもPNも違っていたので全く気づかずに購入していた。
(今確かめたところ、掲載時のタイトル『ないものねだり症候群』PNおさない春太)
掲載媒体が媒体だけに最低限の設定紹介の後はいきなりエロシーンに突入するが、
絵の甘さにしてはエロを相当頑張っているし、個人的なツボをかなり押さえている。
特に受が割と浅いところでぐるぐると悩んでいるうちに色々と流されてしまう辺りが
小学生の描写としては(おそらく意図してはいないのだろうが)非常にリアルだし。
うがった見方をすれば、この主人公である受がこのように幼く描かれていることで
読者は受への愛玩的な視点(絶対的な優位性)を常に確保しながら読めるわけで。

個人的には受が幼馴染の攻とクラスメイトの間で懊悩する辺りが好みだったり。
先走った性的な肉体関係が受の未発達の情動と噛み合っていないとも思えるが
その微妙な危うさが期せずして現れているところが本作の白眉ではないかと思う。
こういったアンバランスさというのは意図してもまず表せないものだと思うので。
まあ受が他に教師にも襲われたりする話や夢落ちで終わる話等はどうかと思うが、
微妙な非現実性が担保されているため却って「作品」として安心して楽しめる面も。
男性読者等には評判が良かったと思うが、今まで単行本になっていなかったのは
少し意外な感じがする。絵が多少男性向けとしては弱いからであろうか。


思い切り現実逃避して語ってしまい、諸々の意味で自らの駄目さを再確認してますが、
毒を食らわば皿まで。1000HIT御礼の露出プレイとして衆目に晒しましょう。

ただ今回書いていて、つくづく自分に漫画そのものの評価軸がないなあと改めて実感。
基本的に自分のツボか否かしか語れないし、何がツボかも分からないことが多いので。
まあ備忘録的な意味も含めて一行コメントは続ける所存ではありますが。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-07 00:35 | 漫画感想 | Comments(0)
2004年 09月 02日

TIME LIMIT

ついに9月です。チキンレースの終わりまではまだしばらくかかりそうでして。

一応は最低週一更新といきたいところですが、来週の今頃などどん底でしょうし。
とりあえず1冊読んだので、その記憶を吐き出すためにとっとと感想をば。


牧山とも『せつなさの螺旋』は801業界、特に編集の意識が読み取れる気がする作品。
タイトルからシリアス系を予想しつつ、作家名に漠然とお馬鹿系との認識があったので
軽く読めるかなあと思い購入し、現にそうではあったのだが、いろいろ思うところも。
まずやはり文章が練れていない。少し硬めの文体を目指そうとしているのが分かるが、
持ち込んだ漢語の割には地の文章の係り受けがなっていないというアンバランスさ。
あとがきで作者自身が初めてのシリアスで難儀したと書いていたがまさにその通りで、
あくまでもシリアスを目指そうとしたライトノベルにしかなっていなかった。
まあこれはこれで中高生などには丁度良いのかもしれないが、とても評価はできない。

あとは受と攻の視点が入れ替わりながら話が進むのだが、これまたモノローグが多く、
しかも2人の好意がすれ違うという超王道パターンなのであっさりネタバレという形に。
もちろんそれを承知で2人が誤解を解くまでの過程を書き込んでいくコンセプトなら
面白いと思うが、そんな新機軸など期待すべくも無くただすれ違う様が描かれていく。
要はそれぞれが相手を密かに思いまた相手の真意を汲めずにドツボに嵌まる描写が
何度も繰り返される訳で、相当に萎えさせられてしまった。ギャグならいざ知らずねえ。
しかもだらだらとすれ違いを引っ張っておきながら最後はあっさり相思相愛になるし。
当て馬の使い方も安直中の安直でストーリー的にも殆んど盛り上がりがなかったし。

それに攻がどこでもさかって受を押し倒すのもねえ。この業界ではよくある話だけど
それにしても節操が無いというか絶倫というか。エロ以外では執着を示せないのか?
読者が望むので編集から一定の割合エロを書くよう要求されるとの話をまま聞くが、
本作のようなものを読むとその信憑性がいや増しますな。色情狂ですよこの攻。
特にラストシーンではお互いに相思相愛だと分かり当然締めのHに入るわけだが、
これがまた視点を攻→受→攻と変えて、ラウンドを重ねながら延々と続くんですよ。
もうこれには参りました。たまりませんね。お願いだからやめてくれという感じ。

ここは作者に限らずこういう作品を求める編集側をも責めるべき点だと思うが、
801のエロについてどのような意識を持って書いて(書かせて)いるのだろうか。
恋愛のハッピーエンドの一つとしてのHは分かりやすいし必然性も見出せる。
逆に官能小説のようにひたすらエロを提供するというのもそれはそれでありだろう。
(最近こうした傾向が加速している現状には嘆かわしいものがあると思っているが、
正直そういった作品には余り手を出していないので的確に批判することもできず)
しかし本作についてはビジョンを持たずただエロを垂れ流している印象が拭えない。
まあそもそも一般の801読者層がが801作品のエロに何を求めているのか
私にはいまだに掴みきれないので何とも言えないが。とにかく色々もにょらされた。

試験勉強のストレスもあって普段よりさらに毒舌が加速してしまいましたがご寛恕を。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月12日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2004-09-02 23:50 | 小説感想 | Comments(0)