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2006年 11月 09日

『コイイケ』の宗方はどこを走ったか

下の記事で書いた通り、赴任先へ持っていく本を入手すべく近所のB/Oを回っています。
本は新刊で買うことをポリシーにしているのですが、2冊目や絶版本はまあ許容かなあと。
結構見つかるもので有難い限りですが、未入手だったU-Kのショタ本が一番の収穫かも。


私が801作品中で地理・鉄道的な些事に拘ってしまう事はここここでご開陳しましたが、
最近またその癖が出た例がありますのでご紹介。と言ってもツッコミではなく純粋な推理。

志々藤からり『コイイケ』は、とある地方都市を舞台にした良作揃いの連作短編集ですが、
最後の話では主人公達は遠距離恋愛下にあり、若干のすれ違いを抱えてしまいます。
その状況を打破すべく、上京中の(正確には神奈川県)攻は最終の新幹線に飛び乗り、
地元で待つ受の元に「駆けつける」のですが、ここで私は思わず考え込んでしまった次第。

本編で攻は、電車もタクシー代も無い状況下、陸上部で長距離をしている脚力を活かし
深夜20kmの距離を走り受の許に駆けつけるという感動的なシーンを演じるのですが、
この受がいる地元の町とはどこなのか、というのが俄かに気になってしまった訳ですよ。
なにせこの話の舞台は愛知県で、作中に名古屋駅が出る程ですから興味がいや増して。

改めて攻の台詞を見ますと、「最終の新幹線に乗った」「電車が途中までしか無かった」
「20kmくらい走った」と述べていますので、これが探索の基本的な条件となります。
また、舞台が愛知県と明記され、新幹線を名古屋駅から使っているシーンがあります。
さらに、2人が親交を深めたのは河川敷であること(しかも割と広い川)も判断材料です。


さて、最終の新幹線が名古屋駅に到着するのは23時46分。これは2003年10月の
東海道新幹線品川駅開業時のダイヤ改正のときから殆んど変わっていません。
この時間ですと、地下鉄の範囲内ならばギリギリほぼどこでも行くことができますし、
JR、名鉄、近鉄共にまた運転していますので、これだけでは絞り込むことは困難です。

しかし、地図を見て頂ければ分かる通り、名古屋は愛知県の北西に位置しているため
仮に名古屋から半径20キロの円を描いたとすると、東側~南側の三河方面を除いて
県境にかなり近くなってしまいます。上述の通り名古屋から放射線状に走る鉄道が
動いていることも勘案すれば、この方面の愛知県内に該当する町ははなさそうです。

では三河方面に的を絞りますと、まず名鉄瀬戸線は終電に間に合わないので除外。
また名鉄常滑線方面では知多半田まで行けるものの、該当する町が無いので除外。
すると自ずと東海道線・名鉄本線方面に的が絞れることになります。こちらの方面は
かなりの距離を電車移動できますが、豊橋より名古屋が近い町は限られてきます。

以上を総合しますと、『コイイケ』の舞台は愛知県豊田市なのではないかと思われます。
十分に都市化されていながら広い河川敷があり、また名古屋からも距離がありますし。
後述の通り距離的な用件も満たしていますし、私が訪れた印象からも近いかなあと。
登場人物に訛りが無いのもトヨタ勤務のための転入者が多いためと考えられますし。


では最後に、攻の宗方君は深夜どこをどう走って豊田市に辿りついたのでしょうか?
名古屋から鉄道で豊田に行く合理的なルートは2通り、知立経由か赤池経由かです。
つまり名鉄本線で知立まで行き三河線に乗るか、地下鉄から名鉄豊田線に乗るか。
最終の新幹線からこれらのルートを取った場合、どこまで辿りつけるのか調べますと、
名鉄本線なら鳴海まで、地下鉄なら赤池まで到達可能であることが分かります。

ではどちらの駅から走ったのかを考えてみますと、赤池からではやや距離が短いことや
話の最後に攻が名古屋に向かうシーンで椅子がロングシートではないこと等に鑑みるに、
彼らは普段から知立経由の名鉄で名古屋に出ているものと考えられます。おそらく攻は
普段どおりのルートを取ろうとして、電車が途中までしかなく走ったというのが自然かと。
鳴海駅から県道を東北東に走り、東郷町辺りで国道153号線に出るルートが有力かな。


このようにどうでも良い事をつらつら考えていたのでいっそ皆様も巻き込んでみようかと。
結構作品の舞台やモデルとなった地を探るのは面白いと思うのですがいかがでしょうか。
ただ今回の推測で気になるのは、豊田市を目指すのに鳴海からでは若干中途半端な点。
通常の乗換駅である知立駅から走るなら納得は行くのですが、そこまでは電車が無くて。
実は東海道線だともう少し豊田市までの直線距離が短い駅まで行ける辺りもネック・・・。
他に該当する町がなさそうなので確信はしていますが、異論等がありましたら是非に。
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by bonniefish | 2006-11-09 23:59 | 801雑記 | Comments(0)


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