2005年 10月 13日

Even though you own your own comet

先日、ふとした縁でお知り合いとなった方とお会いし、801をベースとして放埓に
様々なことをお話しする機会に恵まれたのですが、その際最も印象に残ったのが、
その方が強調されておられた「美への執念」「力への執念」というコンテクストでした。
愛憎が殺意にまで高まることがあっても、嫉妬や羨望がそれのみで殺意に至る程の
激甚さを持つものだとまでは今まで感じていなかったのですが、殺意は大仰にしても
この点を踏まえて801を眺めることもなかなか面白いのではないかと思ったのでした。

「萌え」という思考停止状態をよすがに連帯の幻想を抱き自己愛への固着に陥ることで
麻薬的な安寧は得られますが、思考やスタンスに論理的な筋の通った方と対峙して
得られる視点や示唆、緊張感といったものもやはり大事にすべきものではないかと。


以下溜まりに溜まったコミックスの感想を一挙大放出。時系列は無茶苦茶ですので。

●池田乾『戦う!セバスチャン5』:◎◎ しかしヘイヂ2体だとツネッテ過労死しないか?
●一之瀬綾子『初恋エレジー』:△ 独特のパワーは見事だが全体的なストーリーが。
●いくしまみつぐ『OH,Myぷれしゃす』:× 近作には萌えるがこれは子供ネタが×で。
●館野とお子『長い間』:◎ 古き良き801の雰囲気が色濃く、懐かしさに思わず悶絶。
●木下けい子『ボクとオレのカワイイあのコ』:▽ ギャグとして読むべきなのだろうが。
●神葉理世『抱きしめても怒りませんか?』:〇 ヘタレは見事だが恋愛が少ない気が。

●阿部あかね『瞳からウロコ。』:△ 男子高校生の描写は奇跡的だが話やホモ率が。
●野火ノビタ『君の顔に射す影』:△ 別に絵を変えなくても。エロとシリアスが過多か。
●日の出ハイム『ファーラウェー』:〇 エピソードとエロで持たせるのはキツイんじゃ?
●日の出ハイム『花にて候』:◎ 背景が甘くても済むし好みなら時代物が天分では?
●生嶋美弥『白龍道中記』:〇 色々突っ込みたいが、描写の細かさやエロさの前には。

●佐倉ハイジ『お世話やきます』:◎ ネタやキャラの言動の切り取り方が上手いのか?
●佐倉ハイジ『俺様なペット』:△ まだネタも絵にもアンバランスさが強いかと。
●佐倉ハイジ『感応喫茶店』:〇 社会人が懐くのにはやや違和感が。攻が軽薄な話も。
●佐倉ハイジ『思い知れ。』:◎ 天然&脱力なのに飽きさせないのは受の魅力の所為?
●こなみ詔子『青天ゴールドフィッシュ』:〇 キャラが魅力的な割に言動が浅い気が。
●有間しのぶ『灼熱アバンチュール』:〇 話は最高なんだが構成や絵の乱れが惜しい。

●かたぎりあつこ『ホットミルク』:△ ギャグや異種じゃない話は垂涎ものなんだがなあ。
●氷室桜『おとなのぢかん。』:〇 エロの卓抜振りには敬礼。狙わない方が読める気が。
●カメイ与五郎太『狐の魂呼い2』:〇 そろそろ白栲の可愛さで引っ張るのも無理では?
●セナユキヲ『HONEY SHORT SHOW』:〇 古い絵が多いが近作は悶絶するのみ。


【Dear+ 10月号】 単行本前数ヶ月間セバスチャンが無くなるのは何とかならんのか?
■門地かおり『生徒会長に忠告』:スルー
■志水ゆき『是-ZE-』:スルー なんだか救いがない気が。
■橋本あおい『SUNNY&CLOUDY』:〇 ただやっぱ恋愛描写が足り無すぎだよなあ。
■神葉理世『∞~眼鏡萌無限大~』:▽ メガネ萌えはないので。あと写植つけてくれ。
■草間さかえ『イロメ』:△ 雰囲気は好きだが801のエロには向いてない気が。
■朝丘みなぎ『Yes, I do!』:◎ 微妙なネタも多いが、心情や展開の巧みさはお見事。
■真山ジュン『SEXY EFFECT 96』:▽ どうもこの顔の描き方は・・・。
■松本花『がっこうのせんせい』:▽ このベタさは童話風味にしても誤魔化せない気が。
■西田東『仁義ナシ!』:スルー いつから全てがありえない作家になってしまったのか?
■藤川桐子『クレシェンド』:△ 後編次第だが今のところ新味が薄いよなあ。
■窪スミコ『レッツ・ビギン・グローイング・デイズ』:〇 ただリーマンは描けないんじゃ?
■えみこ山『懐疑は踊る』:スルー
■高群保『JAZZ』:スルー
■南野ましろ『はちみつ光線大作戦』:スルー
■月本てらこ『惑性.'s』:△ 8ページ展開で過去ネタとか持ってこられるとちとキツイ。
■杏庄由衣『ふゆのなみま キスのあいま』:スルー 妙な不安定感が強くて。

(初出:『Ethos』「やおい雑記」。本記事は2006年10月13日に転載されたものです。)
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by bonniefish | 2005-10-13 12:58 | 漫画感想 | Comments(0)


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